らしく。

作詞をしています。

操作盤

心が壊れる前に対策を取らないといけないという。

ストレスの原因から離れたり、好きなことをして気分転換をしたり、もっと言えば学校や職場を休んで環境を変えたり。

 

心が壊れるとどうなるだろうか。人によるだろうが、例えば歩けなくなって道端や職場の端っこで蹲ったり、ぼんやり電車に乗っているだけで涙が止まらなくなったり、体のどこかが原因不明で痛んだり、睡眠時間が異なったり、女性なら生理が止まったりする。

他にもストレス由来で現れる症状はたくさんある。発疹が出たり、何をしていても笑えず気分が落ち込んだままになったり、大好きな音楽が耳障りになって聞きたくなくなったり、食事の量がコントロール出来なくて過食したり。

 

さて、色々思いつく限り列挙した。これは全て自分に現れた症状だ。

心を壊したことがある。2年前くらい。

 

まあ原因は様々あって、色んな側面のストレスが3ヶ月でまとまって断続的にのしかかり、さらに言えばよくないことに誰かに相談したり話すことが出来ないトピックばかりで、抱え込む他なかった。

3月の末にボキン、と心の操作レバーが壊れた。人に心配されることが苦手で、いつも笑顔でいる自分が求められると知っていたから、折れて短くなって言うことを聞かなくなったレバーを必死こいて動かし続けた。ずっと、誰にも言われていないはずの「いつも笑顔でなければいけない」が幻聴として聞こえた。生理は4ヶ月止まった。

 

心が壊れる前に対策を取らないといけないことの理由は、この操作レバー(と例えている何か)が、一度壊れると何一つ元には戻らないからである。人間は機械じゃない。無機物じゃない。どうにかツギハギで元に戻したフリをしても、それは元の形には決して戻らない。

 

ちょうど一年前くらいに、同じような内容のブログを書いていた。あの頃はまだ生々しかった傷が、もうカサブタも剥がれて傷跡だけになったから、こうして触れられる。

 

今日、市役所に行ってきた。税金やら保険やらの手続きの為だった。行政や病院に行くと、自分が社会不適合者だと言われている気持ちになって落ち込む。

ただ、2年前、あの日あの時、壊れて折れて凹んで傷だらけになった自分の操作盤を思い出す。

今は、形を変えた操作盤がある。このレバーとボタンで、泳いでいける海を探すしか無いのだと、思う。