らしく。

作詞をしています。

武道場とプレハブ倉庫

武道場とプレハブ倉庫

 

あなた私に穴を空けたの

一生消えない穴を空けたの

消毒した大針ぶっ刺して

ゆらゆら揺れる わっかが揺れる

五円玉見たい 催眠術に

かかった私は あなたのトリコで

離れられない

離してくれない

あの夏の日から もうずっと

 

花火を見るたび思い出す

痛くない耳朶がジクジクするの

鼻緒がこすれた指の付け根

赤くにじんで取れなくなって

今日も私は 一人きり

 

私あなたに穴空けられたの

二度と閉まらない 穴が空いたの

たったレイテンレイ数ミリで

ちゃぷちゃぷ揺れる 水面が揺れる

お守りみたい 甘い言葉で

嘯いたあなたは ペテン師だ

忘れられない

忘れたくない

あの雨の日から もうずっと

 

制服を見る度思い出す

おへその下がジクジクするの

風にさらわれた黒髪の音

淡く薫ってこびりついて

明日も私は一人きり

 

甘くて苦くて渋くて辛くて

ああもう ぐちゃぐちゃ

至りすぎていた日々よ

 

日曜の朝は思い出す

左のおっぱいがキュウキュウするの

翻したマントで 世界が消える

いつか愛した私のヒーロー

あなたはいったい 何処へ行ったの

 

土曜の朝に焦って走る

右の目尻がチリチリするの

あるはずない約束を守ろうとして

冷たく優しい 私のひとは

いつも私を一人きりにして

 

おはよう おやすみ

私は一人

おやすみなさい

明日がどうか 来ませんように